業務内容

環境監視システム

ビデオ監視システム > HAWK-EYE猛禽類遠隔観察システム

『タカ』の行動を捉え、記録。遠隔地へライブ映像を提供します。

■概要

タカの親子

タカの親が餌を持って巣に戻ってきました。ヒナは急いで親の元へと駆け寄ります。ビデオの映像を解析することで、餌の種類を特定して、どんな種類の餌が利用されているか調査します。また、タカの行動から、工事の影響の有無を推察します。

カメラで撮影した映像は、現地でハードディスクに録画します。ハードディスクを持ち帰って解析を行うのですが、現地でインターネットにつながれば、現地の映像をリアルタイムに事務所などから確認できます。

表示例

■自動監視システム

同時にコンピュータで映像を解析する技術を開発しています。動きがある映像のみを自動的に切り出して、効率よく解析を行うことで、省力化を図っています。

自動監視

■撮影方法

営巣木カメラ設置例 望遠カメラ設置例
営巣木カメラ設置例 望遠カメラ設置例

一般的に猛禽の巣を撮影する場合、巣の直上や隣の木にカメラを設置して、餌の種類や行動を記録します。この方法では非常に詳細な情報が得られる反面、営巣前にカメラを設置する必要があるため、猛禽が営巣地を変えるリスクがあります。弊社では、カメラのみ先に取付け、録画機材は営巣確認後に設置することで、ある程度リスクを回避する対策を行っています。

第二の撮影方法として、もし巣を対岸などから見通せる場所があれば、超望遠レンズを使用する方法があります。この方法のメリットは営巣確認後に機材を設置できる点です。情報量は前者に及ばないものの、工事の影響を見る場合や、繁殖行動のスケジュールを掴むような目的には大きな利用価値があります。被写体までの距離が500m程度までなら、ある程度の行動解析が可能で、1kmまでなら、対象が居るか居ないかを把握することができます。

撮影方法

■伝送方式

受信アンテナ設置例 送信アンテナ設置例 観察小屋例
受信アンテナ設置例 送信アンテナ設置例 観察小屋例

これまで電源からカメラまでケーブルで繋いでいましたが、無線と太陽電池を利用することで、ケーブル無しで観察機材を設 置できるようになりました。クマタカの営巣地など谷が深い場合や、地権者、守秘の関係で、ケーブルを渡すのが難しい場合でも地形 によってはシステムを設置可能です。システム例を下記に示します。無線が届く距離は、見通しで約2〜3kmまですが、中継ア ンテナを設置すれば延長することができます。なお、無線では複数チャンネルを1回線で伝送できます。

伝送方式

■記録時間の比較

記録時間の比較

これまでタイムラプスビデオデッキで長期間の録画が行われてきましたが、生物調査の場合は長くても1週間程度でビデオテープを取り替える必要がありました。これを置き換える形で、デジタル録画が可能となりました。これはハードディスクに録画することによって、はるかに長期間の映像をメディア交換無しに記録できます。さらに現地に記録部分を置かず、インターネット上のサーバに置くことによって、現地でメディアを交換不要とすることもできます。ただし、インターネット接続は安定しているとは限らないため、現地でのハードディスク録画を同時に行なうことを推奨します。また、デジタルで録画することでランダムアクセス(任意の時刻から再生)や複数チャンネルの同期再生(2つ以上のカメラの映像を同時に再生)ができるため、解析が非常に容易となることが特徴です。

■木登り

木登り

巣にカメラを仕掛けるには木に登るしかありません。木の登り方は枝振りや幹の太さに応じて使い分けますが、ロープを使った方法をご紹介します。

  1. ロープを投げて木の枝に引っかけます。
  2. 一方を固定して、もう一方のロープを頼りに登ります。
  3. 枝にたどり着けば、後は安全を確保しつつ更に登ります。
  4. 荷物を上げ、作業します。
  5. 気を抜かずに下降します。
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